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●CMSについて

 CMSについて当サイトでも取り上げておきます。説明するにあたっては、2009年8月1日に正式にリリースされたMODX(モドエックス、MODx Evolution 1.0.0J 日本語版として正式にリリース)と2008年6月に商用ソフトウェアからオープンソース化されたconcrete5(コンクリート5)、および、欧州で人気があるというJoomla!(ジュームラ)をインストールの上、検証しました。CMSの種類、数は非常に多く、どのCMSがどのサイト運営・構築にベストなのか自分好みのCMSを探すのがポイントになるかと思います。あいにく、こちらの個々の解説までは手が回りませんが、CMSの概要だけでも解説しておきます。

MODXの管理画面

concrete5の設定画面 Joomlaの管理画面

■CMSとは

 CMSは幾つかの用語(8以上)がありますがここで解説するCMSとはもちろん、コンテンツ・マネジメント・システム(Content Management System、CMS)のことです。(以下、コンテンツ管理システムとします)Webコンテンツ管理システム(WEB Content Management System)という用語もありますが同義語とします。本稿は厳密にはこのWebコンテンツ管理システム(WCM, WCMS or WEB CMS)について解説しています。CMSは本来、技術的なエキスパートと非技術的なスタッフが、テキスト、グラフィック、ビデオなどが含まれたドキュメント、あるいはASPのWebアプリケーションといった様々な形式のコンテンツを作成、編集、管理できるツールのことです。これらは一定のルール、プロセス、およびワークフローの一貫性を確保した集中設定によって制約され、そして、コンテンツ検証され、ほとんどのCMSがMySQLやPostgreSQL、Oracleといったデータベース管理システムを使って、Webコンテンツの一元管理を行っています。歴史そのものは古く、1995年にWebコンテンツ管理システム(Web CMS)の商用ソフトウェア製品としてすでに開発されていました。大別すると商用系CMSとCNU GPL(The GNU General Public License)ライセンスによるオープンソース系CMSに区別されています。商用CMSは多くの企業が提供していると言われ、GoogleとDMOZのディレクトリには数百あるとも言われ、オープンソース系のCMSも非常に数が多く、実態的な数字が把握しきれないのが現状のようです。CMSは特別な専門知識を必要とせず、また、Web製作ツールなどを使わず、オンラインによるブラウザでのWebページの更新、メンテナンスなどのコンテンツ管理が可能とされていますが、実際にはある程度の知識、広範囲な知識を必要とし、ゼロからのシステム構築は一般の企業にとっても敷居が高いのが現状のようです。オープンソース系CMSが普及した今も商用CMSのお値段はまだまだ高いものがあり、オープンソース系のCMSも実用化させるには、構築、運用に必要な情報が不足していたり、ウェブ上に散乱していたりしているので自力で情報を探すなり、問題解決しなければならない嫌いがあるのも事実です。また、個人による使用は問題ないとしても商用となると勝手に利用できないオープンソース系CMSも少なくないようです。少なくてもデザインに関して言えばそのまま使えるものは少ないように思います。また、オープンソース系のCMSに言えることですがセキュリティホールによるアップデートが多々あるCMSも多いようです。なんといっても数が非常に多く、乱立しており、悪く言えば決め手に欠ける、どれも似たり寄ったりと言えなくもありません。オープンソース系のCMSは汎用性CMSとも呼ばれ、多種多様で分類すると以下のような種類があるようです。なお、英語圏ではエンタープライズコンテンツ管理システム、Webコンテンツ管理システム、文書管理システム、モバイルコンテンツ管理システム、コンポーネント・コンテンツ管理システムと表記ないし、分類している場合もあるようです。これらはおおよその目安としてください。

■オープンソースCMSの分類

・ポータルサイト系
・電子商取引(eコマース)系
 ショッピングカートの機能を取り入れたCMS、ECサイト
・コミュニティ系
 mixiのようなソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)が当てはまります。
・Blog(ブログ)系
 MovableTypeに代表されるように日記コミュニケーション以外に昨今は機能が拡張され、個人はもとより一般企業のサイト運営にも取り入れられています。
・Wiki(ウィキ)系
・モバイルコンテンツ向け
 ケータイ電話対応サイトなど

※昨今は、Blog(ブログ)に拡張機能をもたせ、一般のCMSとそん色ない拡張されたブログもあり、また、CMSのほうもブログ機能を持たせたものも増えて明確な違いがわかりにくくなっていますが厳密には区別されます。

■オープンソース系CMSの特徴

◇メリット
・管理の一元化
 普通のホームページは自力で作れる場合は別として、一般的にはWeb制作会社といったエキスパートに依頼しますが更新するときは誰に依頼するのでしょうか。CMSなら企業、公的機関、団体、個人、いずれの場合であっても自身で更新することが可能です。また、多くの企業、行政機関がCMSを導入しています。
・更新の利便性
 CMSでは更新する作業の分野を分担させ、担当者を振り分けることによってさらに効率的にすることが可能です。それぞれの担当者は同時に管理画面にログインして並行して作業を行うようになります。サイトの更新を外部のエキスパートに委ねると何回も連絡を取り入れなければならないといったいわゆるレスポンスが損なわれる、コストがかさむといったケースも珍しくはありません。CMSなら管理画面の使い方、更新する使い方さえ覚えてしまえばいつでも更新することが可能です。
・コストの低減
・権限と管理
 管理する権限を割り振ることによって誰がどのように編集するかといった権限を与えることができます。
・予約公開が可能
 CMSでは予約公開が可能です。(&公開終了)公開したい日の数時間前、あるいは前日、数日前と更新情報をセットして予約して公開することが可能です。
・機能拡張
 CMSの多くはプラグインを取り入れることによって、機能を拡張することが可能です。多くのCMSが実に多くのプラグインツールを用意しています。サイト内検索やお問い合わせフォームといった機能もプラグインのツールによって作られています。CMSの中に別のCMSを取り入れることができるものも珍しくはありません。
・リンク切れ
 ページを新規に作り追加するとサイト全体のリンクも影響を受けます。トップページにあるナビゲーションリンクやサイトマップのように新たに更新する必要があるページもあるでしょう。CMSにはこういったリンク情報の変更には自動的に新しいリンク情報に切り替わるなど制御させる機能が備わっています。いちいちリンク変更に神経を尖らせる必要はありません。担当者は追加するページに書くことに専念しましょう。
・テンプレート機能
 HTMLやCSSのテンプレートをカスタマイズ、あるいは新規に作成、追加することができます。尚、テンプレートの作成、編集にはそれなりの専門知識が必要です。CMSはXHTMLとCSSで作られていますのでそれらの知識は必須です。必要に応じて、PHPといったプログラムを設置できるくらいの知識も必要です。
・SEO対策に強い
・アクセスログ
 アクセスログ機能が付いているCMSもあります。付いていないものはGoogle Analyticsを利用しましょう。高機能です。
・アクセシビリティ
 多くのCMSはパンくずリストといって、訪れたユーザーがいまサイトのどの位置にいるのかひとめでわかるようにパンくずリストを各ページに自動的に配置できるようになっています。
・ソフトの効率化
 ブラウザさえあれば更新可能でCMSを一度作ってしまえば専用のソフトを必要としません。パソコンとIDとパスワードさえあれば出張先、外出先でいつでも更新、編集が可能です。
・RSSフィールド、Ping
 CMSはブログ(Blog)同様、RSSフィールドにも対応しています。意識しなくても更新した情報はRSSによって更新・配信することが可能です。普通のサイトにRSSフィールドを設置するとなるとかなりの費用が生じると思います。その点でもCMSはお得と言えかも知れません。
・カスタマイズ可能
 ソースの改変が許可されており、自由度が高い。好みのCMSを作ることも可能。

◇ デメリット
・目的のCMSを探す難しさ
 オープンソース系CMSといってもその数は非常に多く、どのCMSがあなたのサイト、会社のサイト運営に適しているか、ふるい落とすのにあるいは探すのに手間が掛かる。(専門知識をもったアドバイザーが必要)
・情報収集が必要
 ひとつのサイトに詳細に解説しているオープンソース系CMSは稀であり、かつ、必要な情報がWeb上に散乱している。自力で分散している情報を拾うなり、問題を解決しなければならない。結果として非常に手間と時間が掛かる。
・スキルが必要
 HTMLやCSS、あるいは、プログラムソースといった専門的な知識を必要としないと言われていますが実際にはちょっとした応用やカスタマイズするにはそれ相応の知識がなければできないように思います。特にオープンソース系のCMS導入にはCMSの使い方以外にもデータベースの構築といったサーバの運用知識や必要によってはHTACCESS ファイル(.htaccess)とかphp.iniファイルの設置といったようなサーバ周りの知識も必要とします。敷居は決して低くはないと言えるでしょう
・アップデートの重要性
 CMSはとかく機能が拡充しがちです。使える機能が増えるのは結構なことですがその豊富な拡張機能があだとなり、ひとつひとつの拡張機能のバージョンアップがあった場合、アップデート、メンテナンス更新に追われることになりかねない。少なくてもオープンソース系のCMSにはセキュリティホールが見つかるたびのアップデート作業はつき物。頻繁にバージョンアップを繰り返しているCMSは避けたほうが無難。
・デザインの変更
 デザインはデフォルトで使えるものは稀。そのままでいいという方は別として独自のオリジナルサイトを作るにはHTMLやCSSといった知識はもとより、それらのテンプレートがCMSのどこにあるか、どれを変更するかの情報収集と変更するだけの知識と作業が必要。デザインの変更が簡単にできないものもある。あったとしても幾つかのファイルの変更を余技されないなど、敷居が高いものもある。
・サーバの必須用件
 Apache環境であるとか、PHP、MySQLのバージョンが一定のバージョン以上でないと動作しないなど、対応するISP、ホスティングプロバイダのサーバの仕様を確認し、動作・使用条件を満たしていないと動作しない。
・無保証、サポートなし
 CMSは無保証、サポートなしが当たり前。フォーラムやコミュニティサイトなどがないと技術的な情報が得られない。あってもオープンソース系CMSは自力で解決するくらいの力がないと継続しての運営は難しい側面がある。
・学習の必要性
 似通ってはいるがCMSごとに操作を覚える必要がある。また、あなたが使えてもほかの人、たとえば、クライアントに操作方法の説明が必要。また、簡単に使えるものは少なく、CMS個々の使い方を覚えるのに非常に時間が掛かります。
・データの確保
 通常、CMSのデータはサーバのデータベース上に保管されている。PC上のローカルにHTMLなどのデータが保管されていないのでデータのバックアップには注意する必要がある。CMSにはバックアップ機能が付いているがデータベースへのバックアップだけだとサーバが故障した場合、データが飛ぶことも考えられる。HTMLとして出力できるものもあるのでまめにPCに保管するなど工夫が必要。
・セキュリティの確保
 CMSは悪意ある攻撃者の標的になりやすい。特定のCMSを専門に狙うハッカーもいて、イタチゴッコの側面もある。そういう意味では頻繁にバージョンアップのあるCMSは避けたほうが賢明。

メモ:各CMSのデフォルトのHTML・CSS保存ディレクトリ
(実際にどのファイルが係わっているかの関連ファイルについては各日本語公式サイトやフォーラムなどの解説をご参照ください。)

○concrete5
 /concrete/themes/
○MODX
 /assets/templates/
○Joomla
 /templates/

総括

 サイト運営にあたり、CMS導入オンリーだと、窮屈なような気がします。ほかのWebページと同居させるなり、更新する部分だけをCMSでまかなうとか工夫したほうが良いかも知れません。試したところ、検証したCMSはほかのWebページと同居させることが可能でした。また、DreamweaverのテンプレートといったWebオーサリングツールと連携が可能で操作が覚えやすく簡単に更新できるCMSが理想的ということになると思います。筆者の感想としては、書店で解説されているようないわゆるメジャーなものは避けたほうが良いような印象を持ちました。あまり知られていないCMSのほうがよりオリジナル性のものが作れるような気がします。

最後に
 CNU GPL(The GNU General Public License 単にGPLと呼ばれることもある)ライセンス下で配布されたオープンソース系CMSはプログラムの改変、再配布といった自由な利用が保障されています。ただし、GPLから派生した著作物はGPLでライセンスされなければならない。なお、CNU GPLライセンスの内容は以下のサイトなどで確認することができます。

参考サイト:
 http://www.gnu.org/licenses/licenses.ja.html

Key words:GNU GPL

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